2025年東北大学数学解説

2025年2月25日と26日の2日間にわたり、東北大学の入学試験が行われました。2日間にわたった理由は科目数が多いためです。うち、数学は2日目の2月26日に行われたようです。問題自体は各種予備校や新聞社のサイトから見れますが、解説が簡素だったので自分なりに開設を作ってみました。
ただし、問題文が多いのと、プログラミング言語に結び付けられそうな大問1のみです。

大問1

コインとさいころの組み合わせですが、要は確率変数が-2になる確率は1/2、+1になる確率は3/4です。

(1)

3回繰り返して原点に戻るには、+1、+1、-2の組み合わせです。順番はどうでもいいです。
例えば+1、+1、-2の順番だとしたら3/4 + 3/4 + 1/4 ですが、順番は問わないということは、同じものを含む確率というやつです。
後述の(2)もそうですが、公式を忘れてしまった人、そもそも覚える気がない人は問題用紙の片隅にパスカルの三角形でも描くといいでしょう。
そうすると3回の施行では全部で8回中3回あるので、答えは ( 3/4 + 3/4 +1/4 ) * 3 = 27/64

(2)

上記(1)同様に6回繰り返して原点に戻るには、+1、+1、+1、+1、-2、-2の組み合わせです。順番はどうでもいいです。
その単独の確率は 3/4 + 3/4 + 3/4 + 3/4 +1/4 +1/4
そして上記(1)で描いたパスカルの三角形を6段目まで拡張します。ここでは確率変数が-2になるのが2回ある必要があるので、64回中6回ではなく15回になることに注意です。
つまり答えは ( 3/4 + 3/4 + 3/4 + 3/4 +1/4 +1/4 ) * 15 = 1215/4096です。

(3)

どう頑張っても回数が3の倍数以外の場合は原点に戻れなさそうな気がします。なので確率0。
これだけ書いて正解になるのか、それとも厳密な証明を求められるのかは分かりません。
さすがに記述式の試験だし、しかも東北大なので証明が必要なのでしょう。
おそらく3の倍数以外の場合に0ではない確率があると仮定して、そうするとおかしなことになるという背理法を使うのかと思いましたが、この記事を書いている最中に代ゼミのサイトが更新され、証明が出ていました。

さて、これは数学の問題ですが、実際にこの設問の試行をやってみて、本当に確率がそうなるかシミュレーションをやってみたいと思います。
プログラミング言語はCとPythonを想定しています。


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